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第2章  実務編 (2)在宅勤務のための機器

Q27 在宅勤務のための機器購入の助成
会社側で在宅勤務者の使用機器を購入しようと思うのですが、費用負担は小さくありません。何か利用できる助成制度はないでしょうか?

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 Q10のところでもふれた「障害者作業施設設置等助成金」の利用を考えてはいかがでしょう。障害者の能力に適合する作業を容易にするために必要な設備、機械の設置・整備を行う事業主に対して、それに要する費用の3分の2(限度額が設けられています)に当たる額が支給されます。 
 この助成金を申請する先は独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構です。受付窓口は、事業所の所在地を管轄する当機構の都道府県支部高齢・障害者業務課(東京支部、大阪支部は高齢・障害者窓口サービス課)となります。 
 作業設備には、原則として、障害者の能力に適合する作業を容易にするための特別な改造を施すことが条件ですが、特定の障害を克服する機能が本来機能として付与されているものは、特別な改造がない場合であっても助成対象となります。例えば、視覚障害者用パソコン、拡大読書器、作業用車椅子などはそれに当たります。
 上記の設備を賃借する事業主に対しても、費用の3分の2(限度額が設けられています)に当たる額が支給されます。支給期間は、賃借した日の属する月の翌月から3年間のうち、その設備を、当該障害者のために使用している期間です。

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 助成金のほかにも、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構では、障害者を雇用する事業主に対して、障害者の就労を支援する機器やソフトウェアを、6カ月以内の期間、無料で貸し出す事業も実施しています。詳しくは、就労支援機器ごとに写真や動画を使用して紹介しているホームページ(サイト名:就労支援機器のページ)をご覧いただくか、以下の連絡先へお問い合わせ下さい。

独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構
 拡大読書器、画面拡大ソフト、点字、点図ディスプレイ、音声メールソフト、音声プラウザ、点字読み取り、読み上げソフト等、視覚障害者向けパソコン・周辺機器。会議用拡聴器、筆談支援機器、屋内信号装置等、聴覚障害者支援機器。キーボード、マウス補助具、キーガード、スクリーンキーボード、オフィス用三次元車椅子等、上肢、下肢障害支援機器。レジ支援システム等知的障害支援機器等、各種就労支援機器について紹介するとともに、一部機器については障害者を雇用する事業主を対象に無料で一時 貸出しも行っています。
お問い合わせ先
〒130-0022   東京都墨田区江東橋2丁目19番12号 ハローワーク墨田 5階
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構
中央障害者雇用情報センター
電話番号:03-5638-2792 FAX番号:03-5638-2282
メールアドレス : kiki@jeed.go.jp
  何らかの理由から個人で機器を購入しなければならない場合には、福祉のサービスが利用できます。まず「日常生活用具」としての給付です。弱視の方用の拡大読書器や視覚障害者用のワープロ等はこの用具として対象になっています。手続きやお問い合わせは居住する市区町村の障害福祉担当課、または福祉事務所が窓口になります。
  また、資金援助としては、業務に必要な機器の購入として申請すれば、身体障害者福祉資金の貸付が可能な場合があります。  
 手続き及びお問い合わせは、居住する地区の民生委員又は市区町村社会福祉協議会が窓口になっています。

コラム2-30

【事例】 障害者作業施設設置等助成金で環境作り

 I社に勤務する在宅勤務者のXさんは飲食店チェーンの店舗のチラシやメニュー等ビジュアルな資料作成を担当しており、パソコンの他にもスキャナーやカラープリンタが必要です。会社では障害者作業施設設置等助成金を利用し、これらの機器の整備を行いました。
[I社のヒアリングより]

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