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第2章  実務編 (2)在宅勤務のための機器

Q25 障害状況にあわせた機器の工夫
在宅勤務者の障害によっては、キーボードがそのままでは使えなかったり、スイッチが自分で入れられないなどの問題もあるかと思います。どう対処すればいいのでしょうか?

A25

   勤務者のハンディキャップを補う機器の導入を、本人とともに検討していくことが望ましいでしょう。こうした機器や工夫をテクニカルエイドといいますが、現在種々のハードウェアやソフトウェアが揃っています。例えば、2つのキーを同時に押下できない方のためのソフトウェアや手が使えない方のための足で操作できるマウス、また弱視の方のための画面拡大ソフトなどがそれにあたります。これらについては独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(A27‐2参照)、下の表にあるような機関や、障害者ITサポートセンター等に相談してみるのがよいでしょう。
   ここで大切なことは、その器具を使っての操作姿勢に無理がないかチェックを常に怠らないことです。長時間の無理な姿勢が二次障害や体調の悪化につながることのないよう、不安な場合は専門家(作業療法士や理学療法士など)に相談するのが望ましいでしょう。

コラム2-29

【事例】   特注のトラックボールでビジュアルなチラシ作り

頚髄損傷により標準のマウスを使いにくいXさんは、クリックやドラッグ用のスイッチがついている特別なトラックボールを利用し、チラシなどのビジュアルな資料を作っています。この製品は通信販売で購入したものです。これによって通常操作しにくいドラッグなども全く問題なく使いこなすことが可能になりました。
[I社のヒアリングより]

機器についての相談機関一覧
機関名URL 担当 所在地 備考
横浜市総合リハビリテーションセンター 企画研究課、研究開発室 〒222‐0035   横浜市港北区鳥山町1770
電話   045-473-0666(代表)
FAX   045-473-0956
横浜市において、コミュニケーションエイドに関する臨床的な支援を行っている。また同時に個々のニーズに対応したさまざまなエイドの開発や改造に取り組んでいる。
神奈川県リハビリテーション支援センター 生活支援工学研究室 〒243‐0121   神奈川県厚木市七沢516
電話   046-249-2602
FAX   046-249-2601
障害者情報バリアフリー化支援事業の実施に伴い情報機器を使用する際に必要となる周辺機器やソフト等の相談、装置の改造や製品情報提供の相談が可能である。
石川県リハビリテーションセンター バリアフリー推進工房 〒920-0353   石川県金沢市赤土町ニ13-1
電話   076-266-2860
FAX   076-266-2864
県工業試験場、県土木部とが連携し、福祉用具・住環境・ユニバーサルデザイン等の相談指導、研究開発を行っている。
名古屋市総合リハビリテーションセンター なごや福祉用具プラザ 〒466-0015 愛知県名古屋市昭和区御器所通3丁目12-1 御器所ステーションビル3階
電話   052-851-0051
FAX   052-851-0056
1000点もの福祉用具を展示。実際の体験や用具の選定、使い方に関する相談や、福祉制度の利用、住宅改造、用具の製作・改造などの相談も可能である。
兵庫県立総合リハビリテーションセンター    家庭介護・リハビリ研修センター、福祉用具展示ホール 〒651‐2181   兵庫県神戸市西区曙町1070
電話   078-927-2727 (代表)
FAX   078-925-9223
福祉用具展示。福祉用具及び介護用品等約900点を展示している。実際に試したりエイドについての相談が可能。
総合せき損センター 医用工学研究室 〒820‐8508   福岡県飯塚市伊岐須550‐4
電話   0948-24-7500
FAX   0948-29-1065
主に肢体不自由のある人を支援する環境制御装置やコミュニケーションエイド等の操作環境への支援を行っている。特に入力に関するスイッチ等についての相談が可能。
こころ工房     〒770‐8033   徳島県徳島市方上町馬場ノ上28‐3
電話   088-669-5597
FAX   088-669-5597
障害のある人々のコミュニケーションエイドやコンピュータ利用に関する情報提供・相談・トレーニング・講習会等を行っている。

注:ここでは、研究・相談機関としていくつかの機関・団体を掲載しています。相談を希望する場合は、各機関・団体にお問い合わせ下さい。

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