第2章 実務編 (1)雇用管理 福利厚生・コミュニケーション・教育
Q21 福利厚生 健康管理についての配慮
在宅勤務者に対して、通勤している社員と同様の福利厚生を考えていくことはむずかしいのではないかと心配です。また、健康管理についてはどのような配慮をする必要がありますか?
A21
在宅勤務であることで、通勤している社員と全く同じ福利厚生を提供することは難しいという面は確かにあります。しかし、同程度の提供を心がけることが大切で、例えば社内旅行などでは車椅子利用者も参加できるような企画をし参加を呼びかけたり、歓迎会や忘年会など職場の行事にも参加できるようにすることが望ましいでしょう。
職場での集団健康診断が受けられない場合は、別途病院で健康診断を受けてもらい費用を会社負担とする方法もあるでしょう。通勤していれば、健康状態の変化などを本人が自然に話す機会も多く、顔色の変化などにより職場の周りの人も気づくものですが、在宅勤務の場合は、その点がわかりにくいものです。業務報告などの際に健康面の状況報告も併せて提出してもらうようにするのもよいでしょう。

コラム2-24
【事例】 社員旅行にも参加
K社のZさん(多発性関節リウマチ2級)は、在宅でワープロ入力の業務に就いています。会社としては在宅勤務者の福利厚生はできるだけ通勤者と同様になるように心がけており、旅行や忘年会などの行事にも参加できるよう配慮しています。
[K社のヒアリングより]
コラム2-25
【事例】 Jリーグ観戦や観劇など
会社で利用可能な福利厚生施設はすべて車いすでも利用できるようになっています。また、社員旅行などで車いすの利用がむずかしい場合は、Jリーグ観戦や観劇などの機会が提供されています。
[C社のヒアリングより]
コラム2-26
【事例】 健康管理
Bセンターでは従業員の半数が重度の障害のある人であるため、嘱託医としてリハビリテーションの専門医が配置され、月一度の診察日を設けています。
この日に定期的に診察を受け、体調や障害状況のチェックを行います。在宅勤務の人もこの日にあわせて出社するようにしますが、都合により出社が困難な場合も多いため、嘱託医が在宅勤務場所を訪ねて様子をみるなどしています。
[Bセンターのヒアリングより]
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