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株式会社カタログハウス

在宅雇用企業事例

平成27年度登録

企業および事業の概要
事業所名 株式会社カタログハウス(法人番号7011001032512)
業務内容 ・通信販売
・「通販生活」など単行本の出版
従業員数 290名 、うち障害者数  9名  (平成27年12月1日現在)
9名の障害の内訳は、上肢1名、下肢3名、内部1名、知的3名、発達1名。
在宅勤務者数 2名  (平成27年12月1日現在)
所在地 〒151-0053  東京都渋谷区代々木2丁目12番地2号

在宅勤務者の雇用状況
氏名/年齢 Aさん(女性)43歳、 Bさん(男性)38歳
在住地 福島県いわき市(2名)
障害状況(等級) Aさん  肢体不自由(二分脊椎による両下肢機能障害)2級
Bさん  肢体不自由(両下肢、手指機能障害)1級
雇用形態・ 配属部署 準社員(パート)・1年更新、フルフィルメント事業部・お客様センター
業務内容 全国から寄せられたお客様の声(アンケート)をエクセルに入力する作業。このエクセルのデータを自社のデータベースにアップロードすることにより、全社でお客様のご意見を閲覧し、商品(開発部門)やサービス(営業部門)の改善に役立てている。
※本人の体調に合わせた業務量の設定ができるよう、社内や外注業者にも行わせている。
勤務日数・時間 週30時間以内(月曜日~金曜日)。午前9時~午後6時までのうち、その日の体調を考慮して、本人と担当者との間で就業時間を決定。
業務管理 社内ネットワーク上の「情報共有フォルダ」を活用し、業務開始・終了時間を確認。またメールや「業務日報」で作業進捗や体調についても確認。
コミュニケーション・社内情報の提供 共有フォルダや書類の郵送等で社内情報を共有。パソコンやネットワークの充実などによりハード面は整備されてきたが、本社とは距離が離れているので、お互いの意思の疎通を図ること、帰属意識やモチベーションを持たせることなどソフト面も重要と考え、契約更新時(年1回)を含め、年に数回本人と訪問面談を実施。
賃金 時間給で積算し月払い。
在宅勤務者の体調を日々考慮し勤務時間に柔軟性を持たせるため時間給とした。
設置機器等 Biz Communicator を貸与。このシステムを使うことによりリモートから本社内と同様の情報システム環境にて操作でき、かつ端末であるパソコン側では一切データを出力できないセキュアなシステムとなっている。また、当初パソコンを貸与していたがセキュリティが保証されたことで、私用PCとの切り分けが不要となり、現在は在宅勤務者のものを使用。
設置・維持費用 本人が契約しているインターネット接続回線の使用料を会社側が一部負担。

在宅勤務の状況について
在宅雇用を導入した動機・経緯 経営層から「障害者雇用推進」をするようにとの提言があり、2005年に複数の部署に所属する社歴が10年程度の中堅社員が中心となってWG(ワーキンググループ)が結成され、他社先行事例等を調査・研究した。
当時は、「障害を持つ人たちがやりがいをもって働ける場所が不足している状況」であり、大企業を中心に障害者雇用の取り組みは進んでいたが、中小企業においては遅れている状況であった。
そのような状況において、法定雇用率を達成するためというよりは、中小企業の自社が障害者の雇用に積極的に取り組むことは大変重要な意義を持つという考えに基づき、障害者雇用を積極的に推進することとした。WGによる社内合意形成や業務の切り出しをし、障害者雇用の基盤を作った。
その結果、新たに障害者を5名採用。本社は「知的障害者」を積極的に雇用。障害者の地方での就業機会が都市部に比べて不足していると知ったので、当時のアンケート入力外注先(福島県)の協力を得て、在宅勤務者(身体障害者)用に業務を一部切り出し、採用に至った。
在宅雇用導入にあたっての準備内容 上記のとおり社内WGを結成し、情報収集や仕事の再編・創出を行った。また、上記外注先の協力も得ながらインフラの整備などの準備を進め、現地(福島県)で社員教育や面談を重ねて業務をスタートさせた。在宅勤務者用に就業規則は改訂してないが、個別の雇用契約において各種配慮を講じた。
株式会社カタログハウスからのメッセージ 在宅雇用を始めてから約10年経ちました。通信技術の発達によりハード面のインフラは整備されて来ましたが、帰属意識、コミュニケーション、業務の切り出し、雇用の定着などソフト面は現在も課題となっております。今後は、それらの課題に対応すると共に、一般職員を対象として出産・育児、親の介護、病気などによる休職や離職を防ぐために在宅雇用制度を活用していきたいと(一部適用済み)考えています。
在宅勤務者からのメッセージ Aさんからのメッセージ
1) 在宅における仕事の仕方で気を付けていること
個人情報を取り扱っているという意識を、一番大切にしています。自分一人だけの職場なので、パソコンのメンテナンスにも気を配っています。また、作業の状況や、体調の変化についての連絡を怠らないことです。
2) 在宅勤務を行ってみての感想、これから在宅勤務を目指す方へのメッセージなど
養護学校を卒業してから、10年程度通勤して働いていました。
在宅の勤務は、車イスを使っての生活のため、天候に左右されず働けることが一番の魅力と感じています。通院などの予定を組みやすいことも、障がいのある人にとっては大きなメリットではないでしょうか。
しかし、時間の融通が利く分、自分でスケジュールを管理することと、多少体調が悪くても、無理をしてしまいそうになることが難しい点だと感じています。
3) 在宅の仕事に就くために行った訓練・勉強等
仕事をすることが決まってからは、3ヵ月の研修を受けました。内容としては、会社への連絡のメールの仕方、データのやり取りの方法、具体的なデータを使っての、実践的な入力についてなどでした。

Bさんからのメッセージ
1) 在宅における仕事の仕方で気を付けていること
家にいるとたまに仕事中に私用が入る場合があります。あたり前のことですが、仕事と私用の区別をきちっとするように、時間管理に気をつけています。
2) 在宅勤務を行ってみての感想、これから在宅勤務を目指す方へのメッセージなど
在宅勤務は自分の体調に合わせて仕事ができます。通勤するわけではないので、天気を気にせず仕事に没頭することができます。
在宅なのでちょっと聞きたいことでもすぐには連絡がとれないことがあり、自分の判断でやってしまうことや、気づくと一日誰とも話をしてない日もあります。

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