在宅雇用 企業事例⑦ 株式会社 アンウィーブ   http://www.unweave.jp 在宅就労支援システムで、障害者の人材と企業をマッチング 能力はあるのに働ける環境がない障害者。IT化推進に適した人材が不足している企業。 双方の思いをドッキングさせたのがアンウィーブのシステムです。 身体の障害の有無に関係なく、能力と適性に応じた雇用創出で、真のノーマライゼーションを提案しています。 偏見を社会から「解きほぐす(unweave)」という意味を持つアンウィーブは、 高齢者や障害者、育児中の女性が高度情報化社会を生きるためのビジネスモデルを提供し自立を支援する会社です。 ITを活用したSOHO及び就労管理システムなどを開発、企業や団体とマッチングをして、 誰もが誇りを持って働けるノーマライゼーション社会の実現を目指して取り組み、 「平成16年度障害者雇用職場改善好事例」優秀賞を受賞しました。 また、2004年7月には関西の中小企業の支援を目的にNPO法人「オービット関西」を設立。 ビジネスマッチングの支援なども行っています。 名称:株式会社 アンウィーブ 創立:2003年2月 事業内容:誇りを持って働きたい人の支援事業 所在地:大阪府大阪市西区靭本町2-2-17 RE006-401 TEL:06-6479-1303 FAX:06-6479-1301 ホームページ:http://www.unweave.jp 有能な人材を在宅で活用する画期的なSOHOシステム ▲代表取締役 牧文彦さん ずい分前から重度身体障害者の方にWebデザインなどコンピューター技術を指導してきて、優秀な人材がたくさんいるのに 働ける環境がないという現状をなんとかしたいと思ってきました。 そこで、通勤困難な障害者の方が在宅勤務できるシステムを開発したわけです。 「アンウィーブシステム」は、ホームページの制作、 運営や社内管理システムの構築・運営などをすべての人がやさしい操作でできます。 しかも、在宅で維持管理できる仕組みとを合わせて提案した、システムとなっています。 企業にとっても優秀な人材を確保できるし、設備に助成金も受けられますから、企業本体のスリム化にもつながるメリットがあります。 このシステムを使った第一号がアンウィーブの在宅勤務者でもある東秀樹さんです。東さんは重度の視覚障害があるのですが、 視覚障害者のための検索エンジン「アイリンク」を一緒に開発し、現在その管理・運営もやっています。 まさに彼だからこそできたシステムであり、視覚障害者が運営する検索エンジンは世界でも初めてかも知れません。 企業と障害者をつなぐマッチングの重要性 企業の障害者の在宅雇用に踏み切れないのは、障害者のことがわからないことも大きな要因だと思います。 そこで大事になるのが人材と企業のマッチングです。私達は企業から問合せが来ると、システム導入の説明と同時に、 障害者の職業能力開発校の見学に行きます。 自分の目で能力や作業状況を見ていただくと、不安が解消しますからね。社名の通り、先入観や偏見を取り払う、 それも私達の大きな役目だと思っています。 このアンウィーブシステムの導入による企業への障害者の正社員雇用は東さんを含めて12人目になりました。 大阪って得なことしかしませんから、東京だったら10倍ぐらいになると思います。雇用をもっと広めたいですね。 ▲アンウィーブ WEBトップ画面 雇用の現状 在宅就業者数 1名 障害の状況 視覚障害(障害者手帳1級) 身分 正社員 雇用契約 月給 勤務時間 9:30〜18:30 コミュニケーション インターネット、電話、出社 業務内容 視覚障害者のための検索エンジン「アイリンク」の管理・運営 留意点 ・アンウィーブで開発したシステムがあれば、簡単に在宅雇用の環境を作ることができる ・あとは本人のモチベーションが重要。会社の打合せやお客様との直接のコミュニケーションの場を  設けたりしながら新しい情報を常に与え続けること ・次に問題やテーマを打ち出し、納期を決めながら解決提案を求めていく アンウィーブの仕組み 課題 社会をノーマライゼーション化 解決方法 世の中のIT化を進めるためのインフラづくり 企業のIT化 公共施設のIT化 文化施設のIT化 商業施設のIT化 etc. 環境のバリアフリー化 ツールのユニバーサルデザイン 埋もれている人材活用 障害者 女性 高齢者 マッチング 業務の円滑化 人間力 企業力の増幅 解決 ノーマライゼーション社会の到来 誰もが誇りを持って働ける世の中   PICK UP! ▲「アイリンク」ウェブマスター 東秀樹さん 全盲(障害者手帳1級) 盲学校卒業後、アルバイト的に治療院で針灸をしていたときに右手が麻痺してしまったんです。 その頃に指を動かすリハビリのつもりでパソコンを始めたのが転機でした。大阪市障害者職業能力開発校のOAビジネス科に通い、 就職活動で20社受けましたが全滅でした。それで自分でオンラインショップを運営できないかと思って、 職業能力開発校の講師でもあった社長に相談したのがきっかけで、ナビの運営をしようということになったわけです。 それで視覚障害者のための新しいビジネスモデルとして検索エンジン「アイリンク」を共同開発しました。 視覚障害者の使い勝手は私が一番よくわかりますからね。 今は運営・管理を在宅でしています。サイトの管理はみんなに見てもらえるのでやりがいがあります。 仕事をする中でいろんな出会いもありますし、とにかく何事も思いたったら動いてみることです。 動くと人にぶつかって何かに巡り会う。じっとしてたら変わらないですから。