在宅雇用 企業事例① 株式会社 ドリームアクセス http://www.accss.com 年齢にも性別も障害もこだわらない対等な関係を築く「共創企業」 「共創企業」には、社会の中でいろんな人との出会いや取り組みがあり、そこで素晴らしい物事を創りだし、 素晴らしい仕事ができればという思いが込められています。障害者の在宅雇用もそのひとつと言えます。 「既存から飛び出して接触(アクセス)する」ことを企業理念に「新しさ・先進的・革新性・独自性」のある ソフトウェアを次々と開発、販売まで行っている会社です。 29歳で起業した高橋和良社長のモットーは創造・工夫・努力を商品に託し、商品を通して社会貢献すること。 2000年4月には盛岡西リサーチパークに本社を移転、障害者の社員にももっと力を発揮してもらえる 環境をとバリアフリーの社屋を建設し、企業理念に基づいて「思想」のある経営を目指した事業展開を行っています。 名称:株式会社 ドリームアクセス 創立:1990年11月 事業内容:自社商品(ソフトウェア)の開発及び販売、OEM供給 ・Yahgeeヤギー(メディカルドキュメントデータベースシステム) ・YahgeeImageヤギーイメージ(医療画像、検査情報ファイリングシステム)等他、医療システム関連の商品開発 所在地:岩手県岩手郡滝沢村大釜字風林3-39盛岡西リサーチパークJ区画 TEL:019-691-9977 FAX:019-691-9191 ホームページ:http//www.accss.com 障害に甘えない、健全な心を持っているかどうかが決めて ▲社長 高橋和良さん コンピュータのソフト開発を中心に事業展開するドリームアクセスは、カナダにもグループ会社があり、 そこでは障害のある社員が普通に働いています。 障害者を特別視することはなく、「やる気のある人」を採用基準に数多くの方の面接や採用も行ってきました。 ところが実際は「障害者ということに甘えている人たちのほうが多く、 自立しようという人が少ないように感じていました」と高橋社長。 初めての在宅雇用となった大久保朝弘さんは自らが積極的にアプローチしてきたことで、高橋社長の心を動かしました。 当時会社が入っていたビルは障害者のための配慮が一切なく、通勤が難しいことから在宅勤務になったそうです。 2000年に移転した新社屋はスロープや障害者を配慮した昇降機など、バリアフリー設計になっています。 大切なのは自己管理とコミュニケーション 大久保さんの仕事はソフトウェア開発で、業務管理は全社員共通のオンラインによる日報提出、 必要に応じてメールやチャットなどを活用しています。 勤務時間に関しては本人の自己管理に任せており、しっかりした信頼関係が築かれています。 とはいえ、設計を進める段階で話し合いが必要な場合も多々あり、大久保さんも週1回出社してミーティングに参加しています。 小原副社長は「仕事をよい状態にもっていくためには、どういう形であれコミュニケーションが取れていることが一番大切。 大久保さんは自分からコミュニケーションを取ることを心がけているのでいい関係が築けています」と言うように、 双方の積極的なコミュニケーションをどう取るかが在宅雇用の成功の鍵を握っているといえるようです。 ▲左は副社長 大原美栄子さん 雇用の現状 在宅就業者数 1名 障害の状況 頚椎損傷四肢麻痺(障害者手帳1級) 身分 正社員 雇用契約 月給  勤務時間 9:00〜17:30 業務内容 ソフトウェア開発 コミュニケーション方法&内容 メール、チャット、電話、必要に応じて出社 在宅雇用の留意点 他の社員と同様の対応をすること。業務の配分と意思の疎通、健康その他の労務管理 PICK UP!−働く夢がない、次の目標も− ▲大久保朝弘さん 脊髄損傷四肢麻痺(障害者手帳1級) 働くっていうのが夢だったんですよね。会社勤めはもう無理だなと思った時期もありましたから。 それがドリームアクセスに入社でき、最初に携った仕事が「ブーメラン」という温泉旅館向けの 顧客管理システムの商品になったときはすごく嬉しかったです。 入社して8年目になりますが、稼げばいいという会社じゃないので、その分やる気も出ますし、やりがいがあります。 会社と離れているための疎外感はまったくないですね。チャットもつながっているのですぐ会話もできますから。 ただ1人でスキルアップの勉強をしていると行き詰まってくるんです。 研修を受けたり、週1回の出社で一緒に仕事をしている人達との中で勉強しています。 目標となる人が会社になるので、そういう人達の技術レベルに近付きたいですね。 在宅雇用を進める企業へのアドバイス 障害の有無にかかわらず、どんな環境にあっても、心の中に持っているものが同じであればいい仕事ができるもの。 その企業の考え方に共鳴しているかどうかを見極めることが大切。 ▲ドリームアクセス WEBトップ画面 ここがPoint! ・基本的に障害者と一般社員は平等 待遇面や業務管理など一般社員と同じです。設備面など必要最低限の配慮で、何事も受身ではなく 積極的にアクションを起こしてもらいます。 週1回は顔を揃えたミーティングに出社してもらうこともあれば、会社から出向くことも。 メール、チャット、ミーティングを時々に応じて活用しています。